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都市と地域が共存するということ

JUGEMテーマ:日記・一般

 

こんにちは、ひまごみらいプロジェクトの西島です。

今日は何年かぶりに東大へ!くま

 

環境社会学の立場から里山保全研究をしている学生さんにお話を伺いにやってきました。

東大の中に入るかと思いきや「中は結構ざわざわしている」と、近くのカフェへ移動。

 

 

彼の研究フィールドは、有名な映画「平成狸合戦ぽんぽこ」の舞台となった場所。

ニュータウン建設が始まり、新しい住人が住み始めてから、古くから住んでいた方の産業(酪農・農業)が「迷惑な産業」とみなされるようになったこともあったとか。

今では、町内会が地元の伝統的なお祭りなどを残し、養蚕や草の籠づくりなどの文化を地域ぐるみで継承しているようです。

 

 

「都市近郊で、古くからいる人と新しく来た人とが、どう連携して新しいまちづくりをしていけるのか」

 

という問いをもって、政策からこぼれ落ちてしまうモノを拾いあげること。

そして”地域社会”に必要なモノを明らかにしていくこと。

それが彼の研究目標の一つのようです。

 

地域創生、ふるさと納税、Iターン・Uターンブーム。

一方での地域の過疎化、集落の終わらせ方の検討。

そして産業廃棄物、震災後は放射性廃棄物の焼却場、処分場問題。

 

都市と地域は、時には連携し、時には対立しながら、微妙な関係を築いてきた。

 

ここに、800年〜10万年の管理が必要な「核ゴミ」はどのように位置づけられるのだろう。

 

産業廃棄物の問題に関して言うと、

「従来から、山は処分場に選ばれることが多かった。山は宅地並みに相続税がかかるから、売らざるを得ない場合も多い。

そうしてどこに売り渡されるかというと、だいたいが墓地、ラブホテル、廃棄物処分場などなど。

税制の問題で暮らしから切り離されていく土地も多いです」

とのこと。

 

さらに、その根本には日本の第一産業への無関心や、産業を衰退させてしまう経済・政治的構造があるように思います。

「農業・林業が続けられない、だから土地を売らざるを得ない」と。

そうした現状の上で、処分場や各種工場建設が、最低限の合意形成の上で進められようとしている。

 

日本の里海里山の保全と、私たちが「見たくないもの」の処分。またそのほとんどが、都市部から排出し続けているものだと思います。

今、これらが切り離されて色々なことが進められていることには、問題を感じます。

 

都市と地域の共存と核ゴミ。切っても切り離せないこの二つの問題については、これからも議論していきたいと思います。

 

 

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詳しくはこちら〜

http://www.aseed.org/recruitment/

 

author:asj, category:核ゴミプロセス, 14:33
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【7/9(土)】ツアー報告会「都市と地域の連帯を考える〜青森・福島ツアーで見出した、未来ある選択とは?〜」<前半>

A SEED JAPANひまごみらいプロジェクトです。

2016年7月9日、ツアー報告会を開催しました!

5月のゴールデンウィークを使って、私たち「ひまごみ」メンバーは青森県と福島県を旅してきました。

原子力発電にまつわる都市と地域の関係について、A SEED JAPANのメンバーが実際に目で見て感じたことを報告。

その後2人のゲストからお話を伺い、最後は参加者それぞれが自分の意見を持って議論をすることができました。

さらにそのうちのお一方は六ケ所村からSkype生中継!便利な時代になったもんだ…手

 

今回は、その前半の講演部分をお伝えします。かなりボリューミーですがご了承ください!

 

ハート講演ゆう★

 

第一部:ツアー報告

【青森】(話し手:ゆず A SEED JAPAN)

東京都新宿から車を走らせること10時間…!

まず訪れたのは、六ケ所村で活動を続ける「花とハーブの里」。
菊川慶子さんは農業をしながら「核燃に頼らない村づくり」にチャレンジし、六ヶ所村の現状を多くの人に伝える活動をしています。
(HP:http://hanatoherb.jp/

翌日訪れたのが大間の「あさこハウス」。
大間原子力発電所建設のための用地買収に最後まで応じず、建設中の大間原発のわずか300mの距離に建つログハウス。電力はすべて再生可能エネルギーでまかなっており、反原発のシンボル的な存在になっています。

母、あさこさんの遺志を引き継いだ厚子さんはとっても明るくて素敵な方。また厚子さんに会いに行きたい!と思えるような場所でした。
【東北あしたの森〜山本勇樹氏】
東北あしたの森は、青森県六ヶ所村の里山で農的暮らし・半農半召亮汰をしています。召良分はフェアトレードコーヒーの仕入れや焙煎など。冬は雪深く、農的暮らしをしたい人が移住するにはとても厳しい地域でもあります。しかしここで持続可能な社会づくりを目指すため、生業づくりや暮らし方の一つのモデルを自分たちが地域に根付いて示したいという思いで、チャレンジしています。
(HP: http://agroforestry.coffee/)
(Facebook:https://ja-jp.facebook.com/ashitanomori/)

 

【福島】(話し手:まふ、あっきー A SEED JAPAN)
車で南下すること5時間。震災から5年経った福島の現状について、実際に現地に赴き感じたことを報告しました。
(Coming soon!)

 

第二部:講演

【高レベル放射性廃棄物処分の「難しさ」が問いかけるもの〜寿楽浩太氏(東京電気大学/経済産業省 放射性廃棄物WG委員)】

 

kyu次に、そもそも原発のゴミとか核のゴミと言われているものが何なのか…専門家に聞いてみました!

講師は東京電機大学の寿楽浩太先生。若くしてこの問題に社会学的な視点も踏まえて取り組む稀有な専門家…

A SEED JAPANのために、今日はお時間を割いていただき、非常に濃いお話をしていただきました!!

 

ゆう★廃棄物に関する驚きの事実は以下に…!

 

■高レベル放射性廃棄物は地下300メートルに埋められる。
「放射性廃棄物」とは何かについて、まず説明します。フレコンバックは放射性廃棄物とは言わずに「指定廃棄物」と言われています。普通の原発で、事故とは関係なく出てくるものを「放射性廃棄物」と言っているのです。
レベルも色々あって、原発の作業員が使った手袋などにはうっすら放射性物質がつくので、それは「低レベル放射性廃棄物」として扱います。(注:低レベル放射性廃棄物埋設センターはすでに六ケ所村で運営されています。)
他の国の中では、アメリカ、フィンランドやスウェーデンでも高レベル放射性廃棄物を埋める計画が進んでいます。これらの国では燃料をそのまま埋めるのですが、日本ではいったん「再処理」というのをしてウラン・プルトニウムを取出します。その再処理に伴って出たゴミを、地下300mの場所に埋めるという計画です。
さらに、「余裕震度処分」を研究するための試験用のトンネルも、六ケ所村にあります。ただ、実際に最終処分の候補地になるところすら、見つかっていないのが現状です。

 

■人口バリアと自然バリアで守り抜く、というのが科学者の意見
さて、高レベル放射性廃棄物というのは高さ1.3メートル、直径40センチメートル、重さ500キログラムです。抱きつくと数十秒以内に死んでしまうくらいの被曝をしてしまいます。これまで原発で使った燃料をすべてちゃんと再処理をした場合に出るゴミの量は、2万5千トンになります。
現在想定している処分場は4万トン埋められるモノを創ろうとしています。これは、今後も原発を稼働させることを前提としているからで、その先足りなくなったらまた処分場を創ろうという計画です。
埋め方についてはまずキャスクという入れ物に入れて、それが人口バリアになります。何万年経つとそれも腐食していくかもしれません。でも地層深く埋めると、周りの土が汚染物質を吸着して動かさない(土にはそのような性質がある)から、少しずつ放射性物質が出てきてしまっても、その浸透速度はゆっくりになるので、地表に上がってくる前に放射能が自然に弱まってくるから大丈夫、と言う論理です。

 

■宇宙に飛ばしてしまおうという計画もあった
他の方法と言うのもあって、色々検討されてきました。
a.地上に処分…何かあったときにすぐに対応できるが、テロなどの危険に冒されやすい。
b.太陽へ打ち込む方法…宇宙に飛ばしても、ロケットの事故があった時に地球のどこかへ戻ってきてしまうので危険。
c.海洋へ処分…海が薄めてくれるので大丈夫という意見もあったが、ロンドン条約によって、国際的に廃棄物を海に捨てられないようになったためNG。
d.南極に埋める…廃棄物自身の熱で氷を溶かしながらどんどん地下へ沈んでいくとともに、空いた穴は自然に氷で塞がっていき、最後は廃棄物の周りも氷で凍結されるから安心、という想定。しかし南極条約によって不可。実効性に疑問もある。

…というわけで、消去法的に日本では地層処分が選ばれることになりました。

 

■あなたの地域が『適地です』と言われる日が迫っている?
日本では2000年に「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」により地層処分することを決定して、「原子力発電環境整備機構(NUMO)」を設立しました。
これにより、3段階の調査をする事になりました(文献調査、概要調査、精密調査)。その間住民にも意見を聞くことになっています。でも、どこも正式に応募しないまま15年経ってしまいました。そこで最近行っているのが、「国が有望地を示して、関心ある自治体があれば出向く」という計画の策定です。
まず既存の文献・データから、地層処分に適さない地域をのぞいたりして「科学的有望地」を割り出します。それらを示したマップを、政府は2016年中に出します、と言っているのです。みなさんお住まいの地域が、「有望地」として示されるかもしれません。
スウェーデンでも同じようなことをやったのですが。「せめて調査くらいは考えてもらえませんか」というスタンスでまずは自治体に働きかけます。政府は「無理やりではなく地域の皆さんの合意に基づいて行う」とは言っていますが。

 

■最終処分場の合意が難しい2つの理由
この問題って難しいですよね。なんで難しいかと言うと…
一つ目に、現在の技術でもってどこまでいったら「大丈夫」と言えるのか?という点です。制度を改めたり技術革新もするけれど、どういう被害・利点がもたらされるのかによって「大丈夫」の基準は異なるので、合意の絶対的なラインは決まらないのです。
もう一つは安全性に対する実証性を確立できないということです。実際に放射能が消えるまでには何万年もあるからです。
そもそも処分場を創って埋め戻すまで、政府の試算で100年かかります。日本の伊勢神宮とかは宗教的な利益があるから普及工事などもやるでしょうが、処分場そのものから利益はないのに100年うまく事業が進むのかという疑問がきかれます。さらに、10万年というスパンでは安全性を実証はできません。
また、通常の危険物の扱いでいけば「厳重に管理する事」が必要なのですが、「厳重な管理さえ必要ではないような状態」を目指すため、今までの管理方法とは異なってきます。それでいいのかどうかという意見もあります。後の世代に対して、どちらが誠実なのでしょうか。

 

■これは科学技術だけでは解決しない―「トランスサイエンス」の問題
トランスサイエンスとは、科学的な話と、政治的な話とが重なり合う問題の事です。それを私たちが判断しなければならないところに難しさがあります。
他の国でも、調査をしたいと自治体が手を挙げた時点でほぼ全部の自治体で反対運動が起こっています。
ずっと管理したほうがいいのか、管理しなくていい状態にしたほうがいいのか。取り出しやすくしたほうがいいのか、取り出せないようにしたほうがいいのか。決め方も、途中でやり直しのできる方法がいいのか、住民が変わるごとにころころ方針が変わってしまっていいのか。…といった課題があります。あるいは日本が貧しくなって事業がやれないということだってあるわけです。
また例えば、ウランやプルトニウムも将来とても価値があるとみなされることもあるかもしれませんし、放射性物質の中にレアメタルが混ざっているから危険でも使わないといけないという決断が将来出るかもしれない。その場合、また、特定の地域に多大な負担をかけることになるかもしれません。
そんなことから、都道府県ごと、電力会社のエリアごとに埋めたほうがいいという意見もあります。でも、リスクは分散してしまいます。

最後に、これを原発を使っていくつもりでやるのか、使わないつもりでやるのか、という点です。スウェーデンは、使わないつもりで計画を進めようとしたから進みました。日本では、法律にも「原発でみんなが豊かになるために、ゴミの処分をします」となっています。あとは処分場をどう作りどう納得してもらうか、ということ政府は考えていますが、本当にそれでいいのでしょうか。そんなことが、問われているのです。

みなさんもそれぞれの自分の住んでいる地域や原発に対する意見から、議論してほしいと思います。

 

あというわけで…

 

いかがでしたでしょうか?原発から出てくるゴミの問題、いろいろと困難がありそうですね…

後半では、「じゃぁこのゴミどうしたらいいの!?」ということについて参加者同士が議論をしましたのでその報告をさせていただきます!

 

ひまごみらいプロジェクトでしたkyu

 

author:asj, category:核ゴミプロセス, 20:39
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